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そういえば、先日連れて行ってもらったアンコール周辺はものすごく犬様の多い所だった。
おびただしい数の野良犬様だか、飼い犬様だかわからない数の犬様たち・・・
電気も通っていない集落でもたいてい一家に一匹か二匹はいらっしゃったようだ。
だが、日本のような飼いかたではなく、完全に共棲と言うタイプに見えた。
『飼う』のではなくて、一緒にいる。
あの、神戸の猫オジサンのセリフと一緒だ。
特に食べ物を与えているわけでもなく、勝手にウロウロしながら人間が捨てた椰子の実のカラを
食べたりしているようだ。観光客の知らないところで食事を与えているのかもしれないが・・・
特に餌をねだるでもなく、人も構うわけではなく、ただ淡々と人と犬の間に時間が過ぎていく。
そんな感じがした。
たまたま、写真に撮ったこの犬様は非常に痩せていて完璧な野良様なのだが、
特に人から追い立てられることもなく、人に食べ物をねだるわけでもなく、ただ、ただ、そこに居た。
本来の人との良い関係がここにはまだあるような気がした。
だが、あと何十年かしたらここも、どこかの国のように保健所で野犬狩りをしたり、
きっとそのうちペット商売などがはびこってお金で犬猫を売買したり、あげくの果てに買ったのに
飽きたとか汚い、手間がかかるなどの理由で捨てたりする国になってしまうのだろうか?
人と犬。お互いの領域を侵すことなく、ただそこに居るというだけの関係は見ていて
とても心が和んだ。
だから、どの観光客も犬様たちに食べ物を与えたりとか、構ったりとかはしない。
ただ、見ているだけ。
痩せてはいるけれど、誰からもいじめられないし、殺されない。
これはこれで良いのだと思う。そのくらい優しい時間が犬様たちをとりまいている。
どうか、このままずっと変わらないで欲しいと思った。