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建築史、都市史の研究で知られる、工学院大学の初田教授の本。
小説としてとらえるとちょっと固いかもしれないが、
建築論、都市論として読むにはだいぶと柔らかくなっているので
アタシのようなオバサンにも大変わかりやすくなっている。
この本のおかげで、文明開化後の日本がどのように近代建築の街並みを作り
近代国家ができあがったいったのかがよくわかったような気がした・・・
そのあたりをふまえた上で建物を見てくれる人が増えたら、
生き残った建物たちも幸せなはずだ。



職人たちの西洋建築   初田亨氏著   ちくま学芸文庫   1200円+税

文明開化で近代化の波が押し寄せた時代の職人たちがどのようにして
近代建築を作り上げていったのか、それぞれの分野から解説している。
例えば、タイル職人や左官、棟梁たちがどのようにして
明治の近代建築に挑んで、あおの大作を作り上げたのかなど
とても興味深く、しかもこちらの本はかなり読みやすい。


東京 都市の明治    初田亨氏著   ちくま学芸文庫   1000円+税

この本の方が、職人たちの西洋建築よりも固い感じがするかもしれないが、
あの明治の優美な街並みがどのような経過で作り上げられていったのかを
考察している本で、このような歴史背景やその時代を作り上げた会社や人
についてちゃんと知っておかないといけない、と実感させられる本だ。
近代日本がどのようにしてできあがったのかがよくわかる本だ。