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東京の千代田区の街の歴史について書かれた本。
主に麹町方面の歴史についてなのだが、
噺家の方や歌舞伎役者の方、大学教授からエッセイストの方々が
さまざまな角度から書いていらっしゃる。
例えば、江戸時代には神田上水や玉川上水があったのだが、
番長方面には引かれていなかった。
だが、番長方面には優れた上質の地下水があったので、
武家屋敷などを多く作ることになっただとか、
公共の近代建築のほとんどが何故、ジョサイア・コンドル氏の
設計だったのかなどという考察など書かれている。
できれば、千代田区の他の方面についての考察も欲しかったのだが
やはり真の東京のど真ん中というのは、アタシが生まれ育った千代田区の
神田あたりの文化、歴史と丸の内や麹町方面のそれとは
全く異なるのだからいた仕方ないかもしれない。
三遊亭圓歌さんの『昔は殿様、今は社長が暮らすまち』と書いて
いらっしゃった言葉がそれを物語っている。


東京ど真ん中物語  ひと まち 歴史
  麹町地区コミュニティ活性化委員会・編
文藝春秋企画出版部   1429円+税