戦後、ご主人が趣味で『敷舞台』を作られたそうな。
「踏み込み床」という段差のない、床の間になっている。
表に面した部屋(写真2枚目)には、現代アートのオブジェが
置かれており、開け放たれた窓と美しく調和している。
下の部屋に戻ると、人数分のお茶が用意されていた。
さきほど、見学させていただいたお部屋だったのだが、
ご主人が襖を開けると『置き水屋』があった。(写真3枚目)
襖を閉めてしまえば、そこには何もなかったかのように
ただに襖しか残らない。すばらしい空間活用である。
しばし、お茶をいただきながらご主人と歓談。
この日は、3月に控えている「更紗の襦袢の展示会」の準備などで
いろいろな物が置かれていたので、あまり洋間にはは入らなかったのだが
表通りに面した部分、つまり、かつての商店のお店だった部分を
改装して、洋間にしてあるお部屋がある。(写真4枚目)
写真は下見の時に撮らせていただいた写真をここでは使用している。
昭和26年(1951年)に廃業されたあと、
テーブルと椅子が置ける部屋を作ろうと、部屋の天井を高くするために
床の部分を下に落として、いわゆる『落ち間』作りにしたのが、
昭和36年(1961年)だったそうな。
写真5枚目は『はしりもと』で、『流し場』とか『洗い場』になる。
ちょっとしたお茶を沸かしたりなどはここで十分だ。
下見の時に頂いたこの家の図面によると、見学できない奥の方には、
台所などもあるので煮炊きはそちらで行っているのだろう。
実際に見学させていただくと、ただお部屋を拝見させていただいて、
写真を撮ったりしながらお話を伺うだけなのだが、
後からでも図面があれば、立体的な構造が頭の中に浮かんで来て
どうしても日時がたつと薄れてしまう記憶がまた色濃く蘇る。
下見の時にサークルの下見であることを説明し、たまたま残っていた
図面のコピーを1部、いただいて帰ってくることができたのは幸いだった。
ちょっと、写真が増えてしまったので続きは次回の更新時に・・・・
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