京都芸術センター(旧明倫小学校)で開催されている。
1月の「建築と文化を愉しむ会」のサークル活動で
訪れた京町屋「無名舎」のご夫妻が所有している
更紗などの「舶来物」のコレクションを公開している。
お~ちゃん(http://www7a.biglobe.ne.jp/~suzu2/)と、
メラさん(http://blogs.yahoo.co.jp/xrbuwvo0741)の3人で
京都芸術センターに行ってきた。
実は、お~ちゃんと2人で1月の初旬に無名舎に下見に行った時に
無名舎の奥様から、この展示会のことを伺っており、
必ず見に行きますとの約束をしていたのだ。
その時、奥様は無名舎がインターネットなどでも
取り上げられているのはご存知なのだが、
まだご覧になったことがないとおっしゃっていた。
お~ちゃんは、細やかな気配りの方なので、
無名舎に関するインターネットの記事を幾つかと、
アタシのこのブログのサークル活動の記事の
コピーをちゃんと、用意してきてくださった。
サークルの記事に関しては、もし記述に間違いがあれば
すぐに訂正するので一度、お目を通してくださいと
伝えてお渡ししてきた。
京都芸術センターの大広間に広げられた「更紗」の数々。
鏡入れや札入れなどの小物にも、それらが使われており、
それぞれが皆、年代ものでもある。
会場には、無名舎のご夫妻が常駐していらっしゃる。
この29日には、無名舎のご主人(NPOうつくしい京都・理事長)の
特別講演会も18時から19時半まで行われる。
事前の申し込みは不要なので、興味のある方、
美しい更紗や、その小物、または建物が見たい方は
行かれてみてはいかがだろうか?
ご夫妻とも、非常に気さくな方でよく覚えていて来てくれたと
喜んでくださった。
講演会以外でも、ご主人が説明をしてくださる。
いただいてきた案内文は文字が小さいので読みにくいかもしれない。
こちらに書きださせていただくと、
『友禅小袖は格別として、藍や鼠を基調色にした庶民の暮らしに
華をそえた「舶来物」。
風の便りに聞く西欧への憧れは、それを好む人の懐具合に応じて、
袋物や掛布久紗、男の秘めたる遊び心の下着や羽織。
祝儀布団等に示されている。
この視線は祇園会の風流に異国の染色品を楽しんだのと同じであろう。
それは人、それぞれの「よそゆき」を誇らしげに装ったのであった。
今年は諸外国と修好条約を結んで百五十年。
江戸、明治、大正に届いた異国の風を、当方のコレクションを通して
今新たに愛でるのである。』
この文章の一部を抜粋して書こうと思ったのだが、
書いているうちに全文を書かなくては、このご主人のお考えが
伝わらないと思い、全文をそのまま書き写した。
この文章の中には、さまざまなメッセージが盛り込まれている。
サークル活動時にご主人がお話してくださった、
「路上はステージだった。路上からいろいろなことを学んだ。」と、
言うお言葉はこの文章の中にも、ちゃんと込められているのがわかる。
路上で、街中で学んで大人になったからこそ、
「懐具合に応じたお洒落を愉しむ」のであり、
その愉しみの中から、異国文化を感じ取り、和の小物と融合させて
見事にマッチした「粋」を愉しんだのではないだろうか?
これは、京の街中で生まれ育ったからこそ・・・の文化だと思う。
どうしても、京都=雅という概念で見がちなのだが、
京都でも、その街、その地区によって、それぞれのカラーがあり、
当然のことながらソフトがある。
この場合の「ソフト」というのは、根底にある文化、気質だと思う。
京都の古い建物や観光名所ばかりでなく、こういう気質に少しでも
触れられたような気がして、また京都のイメージが変わった。
観光都市ではあるのだが、雅な部分はホンの一部で
実は江戸の粋とは異なる「(もっと深い)粋」がベースにあるように思える。
やはり、東京は江戸の昔から今でも他所からの人間が多く集まる。
そして住んでいる人の大半はせいぜい親の代からの居住程度だし、
現在ではどこでも下町、どこの人でも江戸っ子になってしまう。
だが、京都は古くからの住人がかなりいらっしゃる。
そして、そのあたりの「線引き」がきちんとされている、
京都ならではの「粋」だと思う。
この「線引き」が伝統にも繋がっているのではないだろうか?
京都のこういう奥の深さは、アタシなんぞには
計り知れないくらい深いのだろう。
そして、間違いなく一生理解もできないかもしれない・・・・
なまじ中途半端に関西に住んでいるだけの人間で
アタシにはソフトが備わっていないからである。
よほどのことがない限りは、そのソフトは身につかない。
体の中に流れる「気質」や「血」とはそういうものだと思っている。
無名舎見学のサークル記事はこちら
↓
http://blogs.yahoo.co.jp/munyuchan2002/51686833.html
http://blogs.yahoo.co.jp/munyuchan2002/51733915.html
http://blogs.yahoo.co.jp/munyuchan2002/51790560.html
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