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明治27年(1894年)に丸の内で一番最初に建てられたビルだったのだが、

昭和43年(1968年)に耐震を理由に解体、建材の一部が保存されたそうな。

建築当初の設計者は、ジョサイア・コンドル氏、曾禰達蔵氏(現場主任)。 

直営の工事だった。

平成21年(2009年)の4月に新しく竣工したこのビルは、

明治27年にできたかつてのビルを忠実に再現して作られている。

今回の設計は、三菱地所設計。

施工は、竹中工務店、弘電社、高砂熱学工業、斎久工業、三菱電機となっており、

以前の建物の延床面積よりも1000屬曚氷くなっているほか、

かつての建築構造に「免震構造」が施されているそうな。

この建物は美術館として来年の4月オープン予定となっているが、

9月から来年の1月11日(月・祝)まで『一丁倫敦と丸の内スタイル展』を開催している。

入館料は500円だが、かなり内容が濃いので正直半日以上見ていたい気がした。

設計や建築に関するかなり細かい展示は、プロらしき方々もかなりしつこく見ていらっしゃったくらいで

アタシのようなただの建築物を見て回るのが好きな素人でも大満足できる。

しかも、建物の気になる部分の復元の作業工程などを映像でわかりやすく展示してあり、

コンポジット式オーダー(装飾のついた円柱)の柱頭の装飾の復元方法など初めてわかることばかりで

展示内容も非常にコアな部分にスポットをあてているところが嬉しい。

建築関係の展示のほかに、設計者のジョサイア・コンドル氏の描いた絵なども展示されている。

なんと、コンドル氏は日本画家の河鍋暁斎氏のお弟子さんだったそうな。

建築設計ができる人は、絵がうまくないとできないので当然といえば当然なのだが、

その画才のすばらしさに瞠目せざるを得ない。

そして、それらの展示をしている、三菱一号館のレイアウトもすばらしい。

また、丸の内で発祥したモダンな文化や往時の服飾・生活文化などあらゆるプロフェッショナルの手で

忠実に再現された物が展示されている。

そのプロフェッショナルたちは、誰でも名前を聞けば「あぁ・・・あの店か!」と

手を打ちたくなるような老舗ばかりだ。

しかも、丸の内文化だけあってそのほとんどが銀座周辺にある名店だ。

生活文化であれば、江戸東京博物館でも見られるのだが、

展示方法やレイアウト法が、美術館であるだけに非常に優れている上に

丸の内界隈の生活文化に絞ってある。

むしろ、コンセプトがはっきりしているので他の博物館の生活文化展示よりもわかりやすい。

東京駅周辺が野ッ原だった明治初頭に開発されたこの町とそれ以外の東京の町。

それらがどのように融合して、江戸から帝都へとなっていったのかが想像できる。

聴覚などでもここの展示を楽しめるので、ただ「レトロだ!」というだけで見るのはもったいない。

1つのオフィスビルが出来、そこからどのように都市文化が広がったのかもわかるようになっている。

展示の最後の方は「写真」なのだが、実はこの写真の展示も良いのだ。

よくあちこちの写真ブログの方々が撮られるような写真は1枚もなく、

むしろ、ちょっとマニアックな香りのする写真ばかりの展示がまた楽しい。

特に復元に携わった作業員の方々の写真展示は圧巻だ。

まさに「生きている写真」のようで楽しい展示だった。

ポール・スミス氏の美しい「花の写真」ばかりを一面に貼った展示も圧巻だった。

だが、ここで一番危険なのは「ミュージアムショップ」だ。

ここにお金やクレジットカードを持参して行ったら、絶対に買い物三昧したくなる。

そのくらい、素敵な物たちがたくさんあった。

たまたま、ここの帰りにブログ仲間との下町写真撮影会に行く予定があったので

本1冊だけで済んだが、つくづくクレジットカードを持って行かなくてよかったと思っている。

2000円で、自分が三菱一号館で見たものや記憶しておきたい展示などがこの1冊に凝縮されている。

アタシが東京に住んでいたら、何回か通うだろう。

それほど充実した展示だった。

この入館料500円は安い!

1月11日までもう東京に帰省することもないので、当分は買った本を眺めて思いにふけるしかない。