雅俗山荘はスペイン瓦の乗った塀までもが文化財となっている。
敷地内には3つの茶室もあり、こちらも以前は公開されていなかった。
そのうちの1つ「即庵」は、椅子に着席してお茶をいただく斬新なデザイン。
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畳と椅子に座った時の目線の高さが同じに
なるように作られている。
小林一三翁は茶人でもよく知られており、
このような茶室は日本でも初めての試みで
もっと、茶道を大衆に普及するために考案されたとのこと。
サークルメンバーのほとんどが茶道経験者なのだが、全員がこの茶室に感動。
形式美は当たり前なのだが、形式にこだわらない美しさがある。
しかも、こだわらないとは言っても、ちゃんと椅子の上には杉の網代、
後ろに見える天井は、葭をつめうちし、竹で組んだ格子になっている。
敷地の奥には、昭和19年(1944年)に京都の寺院から移築された「費隠」。
近衛文麿公が名づけたそうな。(写真下)
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二畳の宇宙がここにある。
椅子の茶室も良いが、やはりこちらも良い。
 
一番新しい茶室は、昭和39年(1964年)に茶室研究で知られる、
岡田孝男氏の指導のもとに作られた「人我亭」。イメージ 5(写真右下)
岡田氏は武田五一氏の弟子でその後、三越大阪支店建築部に入社し、
関西には設計された建物も残っている。
三越大阪支店は昨年大阪駅にオープンしたが、その前は一時、大阪からは
撤退して確か大阪スカイビルだったか?
そこの1階に小さいショップを構えていた。
三越百貨店の建築部は現在はもうなく、代わりにグループ企業が運営しているが
メインは建装・デザインのようだ。
正直、あまりにも自分好みの茶室を拝見して
しまったあとなので、感動が薄かったせいか?
それとも、やはりアタシには理解できなかった
だけなのだろうか?人我亭の写真はほとんど
撮っていなかった・・・(汗)
 
 
そして、雅俗山荘の中に戻り、喫茶をする予定だったのだが
レストラン側が喫茶の予約をうっかり忘れて、貸切の宴席の支度を始めて
しまっていたので、レストランには入らなかった。
レストラン側は宴席の準備を止めて席を確保してくださったのだが、
時間も夕方にさしかかっていたので、どこにも立ち寄らずにそのまま帰宅した。