6番
博物館に動物園
パノラマ美術展覧会
不忍池畔の弁財天
四季の眺めも飽かぬかな
明治時代に建てられた「表慶館」よりも市電の方が先に通っていた。
この表慶館は、明治41年(1908年)築。
片山東熊氏、高山幸次郎氏の設計。
施工は宮内省から現在の大成建設の前身にあたる会社を辞して
個人で起業した新家孝正氏。
現在の表慶館は教育普及スペースになってしまっており、
かつての表慶館のように展示物で囲まれた姿はもう望めない。
30年ほど前までは、日本の考古学関係の展示に使われていたが、
25年くらい前に閉鎖され、その後は現代アートと近代建築のコラボ展示のために
2ヶ月ほど使用していただけだったのだが、平成19年(2007年)に
修復工事が終わり再び日の目を見ることはできたが、
かつての表慶館とはだいぶ違うものになってしまっている。
(写真は修復直後の2007年当時の写真をあえて使用している)
ちなみに国立博物館の本館は、
昭和12年(1937年)築。
設計は渡辺仁氏と宮内省。
施工は大林組。
国立博物館のすぐ近くには
国立科学博物館もあるが、こちらも
昭和になってからの建物だ。
↓
国立科学博物館は昭和6年(1931年)築。
文部省の小倉強氏の設計。
施工は大林組。
市電以前に建てられたものは、
国立博物館の並びの東京藝術大学の
赤レンガ1号館、2号館、そして
旧音楽学校の奏楽堂。
奏楽堂は後年になって同じ上野公園内に移築されている。
明治23年(1890年)築。(写真右)
山口半六氏、久留正道氏、上原六四郎氏らが設計。
施工は田中幸次郎氏だ。
東京藝術大学赤レンガ1号館については
過去記事を参照していただければと思う。
赤レンガ一号館の過去記事
↓
唱歌の歌詞にある動物園に関しても前回の記事を
ご覧いただければと思う。
唱歌第5番の過去記事
↓
パノラマ美術展覧会に関しては、上野観光連盟公式サイトがネット上では
一番優れている資料だと思うのでぜひ、そちらをお読みいただければ思う。
貴重な古写真など豊富に載っており、かなり詳しく記載されている。
上野観光連盟公式サイト → http://www.ueno.or.jp/history/history_04.html
動物園の裏手から花園稲荷、五條天神を抜けて不忍池に出る。
花園稲荷の穴稲荷、五條天神の天神様を拝んで通りを渡ればすぐに不忍池だ。
穴稲荷の独特の雰囲気があって美しいのだが、さすがに石窟の奥の写真を
撮影し、掲載するのは不敬にあたるのでやめておく。
一度、行かれるとどんな雰囲気なのかがよくわかる。
が、間違っても、写真の腕自慢、作品自慢の被写体として良いから、おもしろいからという気持ちで訪れて欲しくない。
寛永寺を作る際に棲家を追われた狐たちのために作られた場所だから・・・
不忍池の弁財天をお参りし、不忍池沿いに第7番の歌詞の通りに歩くべく
上野駅前に戻った。
不忍池弁財天は、寛永寺の諸堂の
一つとなっている。
寛永寺のホームページを
お読みいただければと思う。
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