アタシの実家は代々建築業だった。
家業に関わる様々な職人さんたちが出入りをしていたのだが、
一番多く出入りしてらしたのは「ブリキ屋さん」だったように思う。
「ブリキ屋さん」とは、建築板金屋さんのこと。
「板金」というと車の板金塗装をすぐに思い浮かべる人の方が多いだろうが
アタシは「ブリキ屋さん」の方が馴染みが深い。
「看板建築」と呼ばれる戦前の古い建物に「ブリキ屋さん」を思い出させるような
銅版のプレートが割れたガラスの代わりにガラス戸に使われていた。
鯨だろうか??
銅版をあてがったあとに下のガラスが割れたのを養生テープなどで
補修してあるのだが、なんとなくその養生テープが描く線が
鯨の体の線にマッチしている。
上部2ヶ所には亀と海老。
昭和初期に建てられたこの建物は5棟続きの建物で
以前は理髪店、硝子屋さんなどが営業していたが現在はすべて閉店。
実はこの建物にあった硝子屋さんとアタシの実家はお付き合いもあり、
急ぎの時はつっかけサンダルでこの建物まで走らされたこともあった。
このお宅はブリキ屋さんではなかったと記憶しているが・・・・
ブリキ屋さんの仕事はもっと細かいので、これは違うと思うのだが
昔、東京にたくさんあった「ブリキ屋さん」を思い起こさせる物件だった。
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ガラス屋さんが近いならガラスはめてもらってもいい?プライド?
ガラス屋さんが廃業されてしまって、たまたま趣味で作った物がいっぱいあったからかな?
ガラスではないから、室内が暗くなるのにねぇ。
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