2007年から毎年訪れている岡山県の山の中。
この冬は元旦に訪問してみた。
クリスマスの前くらいからお正月の5日までは、
『イルミネーショ ン』がある。
イルミネーションではなくて、イルミネーショ ン。
(恐らく看板の「-」が剥落したのだと思うが・・・)
製作者の「おぢさん」は毎年テーマを決めて
作っていらっしゃるそうで、今回はなんと、
『田舎にゃ、まだ水車もあるんぢゃ~』だそうな。
実際は、他の案山子コンテストの出展などで
忙しくて手が回らなかったそうだ・・・(笑)
日没前に到着し、先に「おぢさん」の作品を
裏側まで見て回る。
急勾配の斜面なので明るいうちでないと
斜面に登れないからだ。
数年前にも昨年にも使われた猪のオブジェもそのまま斜面の中腹に置かれている。
サンタさんも小屋も
以前使用した物。
←の部分からは
水が出ており
水車の裏側には
モーターがあった
正直、漏電の危険性もあるのだが電気系統をチェックしていたうちの旦那に
言わせると、「危ないのだが、際どいところで水が水車にかからないように
水量を調節するのではないか?」とのことだったので、そのまま斜面を下り
車の中で「おぢさん」が来るのを待つことにした。
5時半になりようやく「おぢさん」が軽トラックで到着。
7年越しのお付き合いだからアタシたちの顔を見るとすぐに
「●●市の○○さん!今年もありがとう!」と満面の笑みで斜面の下の小屋に
入れてくださりストーブを点けると暖かい飲み物やみかん、お菓子でのおもてなし。
ここのお菓子のほとんどはここを訪れる「おぢさん」の知り合いの人たちが
持って来てくださったものばかり。
だから、むにゅ家でもみんなで食べられるような小分けにしてあるお菓子しか
手土産に持って行かない。
こうやって、「おぢさん」のところでお菓子を持ち寄り世間話をしながら
ゆっくりとした時間を共に過ごすのが楽しい。
水車の回転が速すぎることと水の量が
多いのが気になるという話しを
うちの旦那と「おぢさん」がしていて
水量を減らすのとモーターの回転速度を
落した方が良いだろうということになり、
「おぢさん」の代わりにうちの旦那が
斜面を登り調整することになった。
真っ暗な斜面を登ることができても、暗い中での作業が困難なために
アタシも懐中電灯を持参して一緒に登り、手元を照らす。
田舎暮らしをしてると懐中電灯は生活必需品なので常にバッグに携行している。
お蔭様で今回は一緒に作品製作に携わった気分になれた。
そして例年のごとくここを訪れる見知らぬ人たちや、
この時期にここでしか顔を合わせるだけの、文字通りの顔見知りの人たちと
それぞれに持ち寄ったお菓子を食べながら歓談して帰ることにした。
が、見送られて少ししてからカメラを置き忘れたことに気がつき引き返すと
アタシのカメラを「おぢさん」が持って軽トラで追いかけてこようとしていた。
再び、見送られて帰路についたのだが送られる時は毎回必ず
「猪や鹿に気をつけて帰るんじゃよ」と言われるのだが
車を発進して5分も経たないうちに早速、目の前を猪が横切る。
結局、自宅に着くまでに2頭の猪と8頭の鹿に遭遇した。
帰宅後、駐車場に車を停めるとそこにも鹿が3頭・・・・
鹿は人間が車の中にいる分にはなんともないのだが、車の窓を開けたり、
ドアを開けようとするとすごい勢いで逃げていく。
「そのち食ってやる~」と思いつつも、車で轢いたりすることがなくてよかったと
ひと安心したりもする。(猪が相手だとこちらの車が大破する)
次は旧盆にこの斜面におびただしい数の七夕の笹が建ち並ぶので
その頃に行ってみるつもりだ。
実は何度か七夕にも行っており、笹に飾られた短冊も怖ろしくキッチュなのだが
七夕の時に「おぢさん」に会ったことはない。
タイミングが悪いのだろう。
「おぢさん」からの年賀状は元日の朝に届いていたのだが、
しばらくしてからまた年賀状が来ていた。
『イルミネーショ ン』の芳名帳を見て訪問した人々にその都度、
年賀状を出すのだろう。
誰もが見ることができる芳名帳だが、アタシは個人情報などは気にせずに
さらけ出してのお付き合いをさせていただくことにしている。
いくらその時だけのお付き合いとは言え、うわべだけのお付き合いしか
できなくなってしまうのはさみしいからだ。
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