深専寺の前を通り少し行くと「旧湯浅信用金庫」の建物があった。
昭和12年(1937年)築のRC造。
窓のガラスにもステンドガラスがあるのだが、
現在は普通の住宅なのでさらっと見る程度で流す。
湯浅といえば、醤油。
醤油の甕の形の標示に
「湯浅伝建地区」とあった。
「甚風呂」と言う名の民俗資料館に入った。
かつて「戎湯」という銭湯だったそうな。
内部には当時の風呂桶や入浴券なども
展示されている。
鋳物製の風呂桶には銭湯の屋号と桶の底に
「逆さくらげ」の温泉マークが彫ってあった。
希望者は番台に座ってみるということも可能だ。
銭湯の裏手のボイラーなども残っており、2階には昔の脱穀機や木製看板などが
展示してあるのでここだけでかなり楽しめた。
そのあと、ガイドさんに連れられて行ったのは創業400年以上の「玉井醤本舗」。
写真左端の店舗は
築200年以上だそうな。
大阪屋三右衛門「玉井醤」では金山寺味噌を数十グラム単位で購入できる。
注文すると、とっても素敵なおばぁ様が彼女の体よりも大きな樽の中から、
醤をすくって包んでくださる。 ご飯に乗せていただくと美味しい。
次に伺ったのは「角長」。
こちらの店はマスコミにも頻繁に登場するそうなのでご存知の方も多いだろう。
江戸時代の仕込み蔵などがそのまま
引き継がれて現在でも使用されている。
こちらはHPがあるので、
写真や説明はHPをご覧いただければと思う。
他にも醤油屋さんや麴屋さんなどもあり、昔風の木製看板などを見ながら
町歩きをしているとあちらこちらの軒先に有田みかんがビニール袋に
いっぱい入って信じられない安価な値段で販売されていた。
100円とか200円で袋いっぱいの有田みかんだったので、思わず2袋購入。
そのどれもが甘く、ハズレというのが1つもなかった。
こんなことなら、もっとたくさん買って帰ればよかったと帰宅してから後悔したが、
大きめのレジ袋いっぱいのみかんを2袋買って帰るだけでも重たい。
次回から箱で買って自宅に発送した方が良いだろう。
みかんを持って5時間以上も電車に乗ることを考えたら、送り賃など安いものだ。
伝建地区を抜けたあたりでガイドさんとお別れをし、駅に向かったが、
メンバーの1人が昔の花街だったもう1ヶ所の地区を知っているというので
ついでに行ってみたのだが、人は誰も住んでおらず、
ただ朽ち果てる寸前の建物群だけが残されているだけだった。
もう暗くなりかけていたので
写真もピンぼけだったり、
全体的に暗いのだが、
加工して明るさなどを修正せずに
不鮮明な画像を載せている。
昭和初期にできた地区らしいが、
もうじき消えてしまうであろうこの場所は
このまま朽ちた方が良いようにも思え
鮮明な画像は自分のPCの中だけに
保存する方が良いように思えたからだ。
日没もせまり、暗くもなってきていたのであわてて駅に向かい帰途についた。