兵庫県内の畑の横道で偶然見つけたハンドホールの蓋。
右書きで「栓火消」(消火栓)と書いてある。
下には「菱に縦二つ引両」と呼ばれる文様が施されており、
更に「道水町生相」(相生町水道)とある。
昭和14年(1939年)に給水を開始した旧相生町水道の蓋。
もともと揖保川からの取水だったらしいが、
後年になり、近隣各地からの取水を行い、
昭和48年(1973年)に相生揖保川水道企業団となり、
昭和57年(1982年)に西播磨水道企業団と改称。
上記の写真の蓋は、戦前の蓋だろう。
この蓋があった場所は播磨造船所の旧社宅群の裏手。
社宅群が作られたのは、昭和15年(1940年)前後。
恐らく、その社宅群のために設置された消火栓の蓋だ。
菱形文様は矢来に通じ、縦の二つ引き両は龍に通じる。
矢来は魔除け、龍は水だ。
それをシンボルマークにしていたのか、
縁起物の意味で文様を施していたのかは
調べてみたがわからなかった。