munyuchan

むにゅ’sのぉと

10年以上続けたヤフーブログから引越してきました。 路上観察、近代建築などがメインのブログです。 ライブドアではまだまだ戸惑うことが多いですが、よろしくお願いします。

建物

2 9月

安治川河底隋道

昭和19年(1944年)に鉄筋コンクリートで造られた淀川の河底の隋道。
日本最古の河底トンネルだそうな。
イメージ 1昔は源兵衛渡しというものがあったそうだが、
交通量の増加によりこの隧道が造られ、
その渡し船は消えた。
(まだ、大阪にはいくつかの渡し船は残っている。)
この隧道ができた当時は人が歩いて通る通路と
車両用の通路の2つがあったが、現在では
人と自転車が通れる通路のみとなっている。

イメージ 2イメージ 3写真の2つの扉は
建築当初のエレベーター。
現在は使われておらず、
新しいエレベーターが
この横に設置されており
人と自転車は利用できる。
更にその横には階段があり

エレベーターが稼動していない時間帯は階段も使えるが
狭いので自転車をかかえて階段を登り降りするのは難しいだろう。
エレベーターには両河岸に係員さんがいらっしゃる。
何回か利用させていただいているが、お正月などはきちんと新年の挨拶も
してくださるので気持ちよく利用できる。
淀川の河の下のトンネルなので、漏水もあるようだ。
また、比較的長いトンネルなので夜間の女性の1人歩きは怖いのだが、
夕方になるとこのトンネル通路内にも警備員さんが数名立ってくださるので安心だ。
淀川に橋を架けると船などの通行の邪魔になるので、
深さ40尺の場所に約80.6mの地下道を作ったそうで、
昭和10年(1935年)に起工し約9年かけて昭和19年(1944年)に完成。
イメージ 4イメージ 5イメージ 6






建築当初のエレベーター利用規則の看板がまだ残っている。

プレートには「道隋川冶安」と書いてある。
イメージ 7イメージ 8反対河岸の
かつての
エレベーターの
扉は一部新しく
なっていた。



ネット上で検索するといろいろ画像や能書きが出てくると思うが、
「建設コンサルタンツ協会」のPDFファイルがヒットするだろう。
実はそのPDFファイルには実際にこのトンネルに自動車が通行している写真が
載っている。かなり貴重な資料だ。
説明もプロの方々のものなので、下手な素人のネットの書き込みよりも正確だ。
アタシは必ず、URLなどを貼らせていただくときにはそちらのサイトに伺うなり
電話などで了承をとってからURLを貼らせていただいているのだが、
今回はそれをやっていないのでURLは貼らないでおく。
だが、興味のある方はウィキペディアでの検索よりもそちらのPDFファイルを
読まれた方が良いと思っている。
イメージ 9イメージ 10イメージ 11







漏水も激しくかなり老朽化しているので
補修工事も必ずや行われるであろうと望んでいる。
ちなみに利用客は結構多いのではないだろうか?

31 5月

大阪倶楽部 その2

美しい手すりのある階段を使って4階の広い部屋から下階へと移動。
イメージ 1イメージ 2イメージ 3








イメージ 6イメージ 7階段の途中にはステンドガラスがあり、陽に当たって模様が目を楽しませてくれる。
2階の扉上部にはシルクで出来た絵があった。




イメージ 4イメージ 5こちらも接収されてからの
返却後に新たに作りなおした
ものだそうな。
この階には談話室と食堂。

食堂にはマントルピースもある。


イメージ 9イメージ 10電話室もフロアの隅にあり、
床の寄木も素敵だ。
1階は喫茶室、囲碁・将棋室、
撞球室と仕切られている。
ちょうど見学させていただいた時、ラフな服装の紳士が撞球をお一人で
愉しまれていらっしゃったのだが、さすがにカメラを向けるのは失礼なので
チラッと拝見だけさせていただいた。
イメージ 8
イメージ 11
もちろん、社交場なので
分煙もきちんとされていた。
間仕切りで仕切っているだけ
なのだが、ガラス張りの
喫煙ルームでないというのが
なんとなく紳士の嗜みのようなイメージで好感がもてた。
建物内には理容室もある。
アタシには無縁の社交倶楽部の内部見学。
とても楽しかったし、説明も大変丁寧だったので再訪したいと思っている。


2 3月

大阪倶楽部 その1

大正13年(1924年)築。
安井武雄氏設計・大林組施工の美しい建物だ。
イメージ 1
RC4階建、地下1階、屋根は洋瓦葺き。
大正3年(1914年)に最初の倶楽部の
建物が竣工した時に決まった「大阪」のOと
「倶楽部」のCを組み合わせた徽章が
玄関入り口の上に掲げられている。
(写真左下)
この建物は二代目の建物になる。
 
イメージ 2
明治期に東京では欧米にならって社交倶楽部が
次々と設立され、大阪でも大正元年(1912年)に
この大阪倶楽部が作られたそうだ。
レディファーストの欧米においても
社交倶楽部という場所は紳士だけの場所であり
女性がすべてのスペースを利用したり
立ち入ることはできない。
そして、ここも同様だ。
イメージ 3イメージ 4イメージ 5外壁は
瀬戸焼の
伊奈製陶製だそうな。
 
 
玄関入るとすぐに市松模様の
大理石床と泉盤の天邪鬼が
出迎えてくれる。イメージ 6
          
今でも、天邪鬼の口から水が少しだが出ている。
目玉の部分は翡翠。
 
建築当初からかなり豪華な調度品が揃っていたのだが、
敗戦後のGHQの接収が昭和26年(1951年)まで続き
返還された時には、家具、調度品、照明は無くなっているかボロボロにされてしまっているかの状態で、
天邪鬼の目玉の翡翠も消えてしまっていたそうだ。
 
倶楽部会員さんたちの寄付で昭和28年(1953年)にはかつての会館と同じような
美しさを取り戻すことができたとのことだ。
こちらの倶楽部の会員さんを伺うとすごい方々ばかりだ。
やはり、紳士はこういう時につべこべ言わずに出すものは出すのだろう。
倶楽部会員同士この会館の中でいろいろな趣味のサークル活動のようなものに
参加したり、または会話を愉しみながら情報交換も行ったのだろう。
そして、それは今現在でも続いているのだ。
ここだけでなく、日本各地にまだこういう場所があるということを忘れてはいけない。
 
イメージ 7イメージ 8
だいぶ大雑把に言うと、
梁の補強部分が「ハンチ」。
 
そしてこの建物には
美しいデザインのハンチが
使われている部屋が多い。
イメージ 9
 
  
イメージ 10
 
 
 
ハンチだけでなく、
梁にも装飾模様が
施してあるのは
言うまでもなく、
尚且、美しい。
 
 
極力、写真を小さくして少ない枚数にしたはずなのだが、
またしても写真が増えてしまったので残りは次回に・・・
 
 
 
 
24 9月

豊橋ハリストス正教会

イメージ 1
 
大正2年(1913年)築、木造銅版板葺の教会。
知多郡内海村の河村伊蔵氏の設計で、
これを設計するにあたりわざわざ京都の正教会の建物を見学しに出向き西洋風のドーム建築を
作ったと、立て看板に書いてあった。
 
ちなみに河村氏は函館のハリストス正教会の
設計も行っている。
正教会の聖職者でもあり、大工でもあった。
 
神社仏閣専門が宮大工であるのに対し、
教会の聖堂なので聖堂大工になる。
 
 
 
イメージ 6イメージ 7イメージ 4
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2イメージ 3
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 5
入り口の前に敷石があり、かつて門があった
痕跡も残されていた。
正面玄関横の雨樋に正教会の八端十字架、
裏手近くの扉付近の雨樋には普通の十字架が
細工されていた。
とても美しく手入れも行き届いているようだった。
教会は基本的にきちんと断れば見学OKなのだが
平日はたいてい不在の場合が多いために
この日も内部の見学はせずに帰ってきたのだが、豊橋市内もじっくり歩きたいので
時間と財布の都合を見て再訪するつもりだ。
あちこち出歩くのは良いのだが、いかんせん、交通費と時間が莫大にかかる・・・
 
 
 
 
11 8月

豊橋市公会堂

イメージ 1イメージ 2
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 7イメージ 8
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 3イメージ 4イメージ 5
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 6昭和6年(1931年)竣工。
設計・中村與資平氏。
施工・松村組。
鉄骨RC造3階建。
補修工事を行い今でも現役として
使用されている。
建物の横にある「鷲」は竣工当時のもので、半球ドームを囲んでる鷲と後年になって
交代したそうな。
 
これと同じ「鷲」が昭和2年(1927年)築の浜松市公会堂でも使われ、
鷲が囲む半球ドームは昭和9年(1934年)の静岡市庁舎にも使われている。
一番上の右の写真に見えている
交差ボールドは昭和10年(1935年)の大阪の病院でも車寄せ天井に使われたと
手持ちの本には書いてあった。いずれも、同じ設計者の作品だそうだ。
 
かなり詳しいパンフレットが置いてあり、とても有名な建物なのでネット上でも
たくさんアップロードされているのでこれ以上は書かないでおく。
 
大変美しい建物だった・・・・
 
 
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