年に数回お会いするブロガーさんからいただいた桜の画像。
あちこちのブログでも桜の写真は拝見したし、自分でも出かけた際に
桜にカメラを向けたこともあったが、このブロガーさんの写真はすごい!
かなり、カメラやレンズに対する造詣も深く、常日ごろから
『普通の一眼レフのカメラのおまけでついてくるようなレンズでもかなりきれいに
撮れるはずなので、それでうまく撮れないと言うのは言い訳』
『構図だけでは駄目、全体のトーンなども考えないと構図だけで良い写真とか
写り具合(超広角で撮っただけの写真など)だけで芸術的などと
錯覚してはいけない』 などと、のたまう・・・
だが、レンズやカメラをこよなく愛し、その長点や欠点のすべてを愛した上で
使いこなしていらっしゃる姿勢はさすがだし、その写真にも被写体やレンズに
対する愛情があふれている。
大好きなカメラやレンズを持って歩き回った日記のつもりで
写真を撮っていらっしゃるそうな。
この桜は、戦前のレンズで撮影されたそうだ。
リングぼけというのがこのレンズの欠点でもあり、長点でもあるそうなのだが、それを深く理解したうえで使われていらっしゃり、
幽玄の世界の桜を見ているようだ。
最初にこの写真を
拝見したときに
加山又造さんの
描く桜を想いおこした。
あれは、中学生だったか?
上野松坂屋の本売り場か、その向かいの上野中通り商店街の明正堂書店で本を買うのが習慣だったアタシは、何気に松坂屋で開催されていた加山又造展に入ったことがあった。幻想的な非常に美しい日本画ばかりで、かなり長いことそこにいたのを記憶している。長い毛の猫と桜をモチーフにした絵が記憶に深く残っている。
このブロガーさんの写真を拝見したときに、すぐに加山又造さんのその絵を
連想してしまった。
ソメイヨシノの寿命は50年かそこいらだから、このままいくとそのブロガーさんが愛するカメラとレンズを持って歩いた場所の桜は近い将来、みんな枯れてしまう。
だからこそ、
きれいなうちに
『大切な思い出』として写真に撮って残しておきたいと思われたそうな。
アタシのブログは
かなり投稿記事数も多い上に写真の数も多いので、
2枚目以降の
画像サイズは
縮小してアップさせていただいたのだ。
この桜、実はレンズ
の特徴だけで
このように写っているのだそうな。なんでも、描写のひどいレンズだそうだ。
だが、アタシの目には、ものすごく美しい写真にしか見えない・・・
『リングのボケ』というのがあるそうで、それがひどいレンズだそうだ。
このレンズの悪さを良く知った上で、使うのが楽しいそうだ。
やはり、秀でた御仁は違う!!
そのブロガーXさん曰く、
『木村伊兵衛さんが何故、完璧なのか?
このリングのボケとかが出ない距離感とか背景とのバランスが100%頭に
入っている』 からだそうだ。
最後の写真は何故か、失敗作品だそうだ。
このボケがひどいと失敗になるようだ。
ようは、このボケすらも自分で計算してうまく使いこなして、
背景も良くみないと・・・と、いうことのようだ。
被写体に対する愛情が重要!というのがブロガーXさんのスタンスで、
アタシも全く以って同感としか言えない。
だから、コンデジで普通に撮ってるブロガーさんたちの写真や文章に
ものすごく深い愛情を感じると、感動もする。
写真だけでは物足りない暖かい想いが、文章にも自然ににじみ出るのだ。
決して、アングルが良いとか技術的にうまいとかではなく
本当に自分の目で見たものに対する愛情があるかどうかが自ずと視えてしまう。
写真やカメラのことはわからないが、美しいものは美しい!
愛情のこもった文章は短くても、しっかりと読み手に伝わるのだ。
構図の見方すら知らないが、撮った写真がブログ用の写真か本当に愛情を
こめて撮った1枚かくらいはわかるつもりだ。
このブロガーXさんが誰なのか??
どこかでこの写真を見たような記憶のあるお方がいらっしゃったとしても
あくまでも内緒コメントで書いて欲しい。
その方も、明らかにされることを望まない。
それでも、あまりにも美しい桜とそのブロガーXさんの想いを伝えたくて
この「頂き物の画像」の書庫にアップした。
まるで、着物の柄のような桜ではないか!
幽玄桜とでも名づけたい気分だ・・・
和菓子に「桜淡雪」というのがあるが、それをもじって淡雪桜とタイトルはつけた。
花より団子ではないけれど、そのお菓子と同じように美しく、かわいらしいからだ。