munyuchan

むにゅ’sのぉと

10年以上続けたヤフーブログから引越してきました。 路上観察、近代建築などがメインのブログです。 ライブドアではまだまだ戸惑うことが多いですが、よろしくお願いします。

本棚(時代考証その他参考文献)

3 10月

牛乳箱関連の資料

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牛乳関係の資料はあまり多くない。
したがって、牛乳箱から様々なことを調べるのは
かなり困難な場合がものすごく多い。
いつも、画像提供していただいている毎日さんから
教えていただいたのが、
『MILK CAP 牛乳ビンのふたの本』だ。
実は、牛乳関係でお世話になっているkazagasiraさんも
この本に関わられていらっしゃる。
あまりマニアックな本ではなく、
誰もが見ていて楽しくなるような本だ。
いろいろな牛乳ビンのふたの画像と
簡単な牛乳の歴史などが堅苦しくなく、
ちょっと絵本感覚で読めるような感じの本だ。
アタシ個人としては、かなり状態の良い
牛乳キャップの画像から、
会社名やロゴマーク、会社所在地が
わかるので、とても参考になっている。

そして、牛乳箱関連の資料としてというよりは、
乳製品関連の資料の『日本乳業年鑑』だ。
牛乳箱のほとんどが昭和30年代が最盛期だったのでは
ないかと思われるので、できればその当時の年鑑が
欲しいのだが、それらは、なかなか入手できない。
現在、手元にあるのは、
昭和26年(1951年)と昭和28年(1953年)、
そして昭和31年(1958年)版なのだが、
昭和26年当時のものは後ろに牛乳に関連する
乳業機械の宣伝だとか、牛乳瓶の会社の広告が
載っているのだが、昭和28年と昭和31年のものには
広告は一切掲載されていない。
こちらには、業者名簿が載っているので
牛乳箱と発見場所から特定する資料としている。
ほとんどの牛乳会社はバター、練乳なども作っているからだ。



MILK CAP  牛乳ビンのふたの本   和田安郎氏監修
きんとうん出版     1600円+税


日本乳業年鑑    日本乳製品協会
1951年版、 1953年版、 1958年版
日本乳製品協会発行  非売品








29 6月

見えないものの歴史の本

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これは、かなり資料性の高い本だ。
値段はかなり高いのだが、それだけの価値はある。
小説やエッセイではない。
2冊構成になっているのだが、1冊目は明治、大正から
昭和の初めまでの文献を主体に書かれており、
なかには、大阪の新世界興隆史などもある。
かなり細かい数字でデータなども記されており、
読み物としておもしろかったのは、
「接客読本」で、電話のかけ方や、注文品が品切れだった
場合のお客様への返事の仕方など、挨拶の仕方、
テーブルマナーや和食のマナー、お茶の飲み方、
レコードの手入れの仕方まで載っていた。
組合の規約書などまで載っている。
2冊目は完全に遊郭の本になっている。
昭和5年(1930年)当時の日本全国の
遊郭案内が載っている。
くわしい場所と歴史が書いてある。
そして、更にこの2冊目には、
昭和33年(1958年)に警視庁防犯部が
製作したルポルタージュ映画「赤線」の
ビデオが付録としてついている。
警視庁が作っただけに東京が対象なのだが、
くわしい場所と歴史、街の特徴がよくわかる。
この本のサブタイトルが「見えないものの文化史」。
資料として大変価値があると思う本で、
先日建築本の書庫にアップした「赤線跡を歩く」なども
この本を参考文献としているくらいだ。


見えないものの文化史
近代庶民生活誌 13巻  色街・遊郭
南 博氏 責任編集
三一書房     10,100円(税込み)


見えないものの文化史
近代庶民生活誌 14巻  色街・遊郭
(昭和33年)ビデオ付録
南 博氏 責任編集  
三一書房  12,000円(税込み)







11 4月

クロニクルから読み解く・・・

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以前、現代建築展を見に行った帰りにその展示場の
書籍売り場で見つけて、思わず買ってしまった本なのだが、
読んで見るとかなり時代考証や年代の特定に役立つヒントが
かなり多いことに気がついた。
全5巻で、1巻が戦前、2巻が昭和20年代、3巻が昭和30年代、
4巻が昭和40年代、そして5巻が昭和50・60年代となっている。
そして何よりも嬉しいのは、載っている写真が戦前から昭和40年代までが
あの木村伊兵衛氏で、昭和50・60年代は田沼武能氏だ。
アタシは木村伊兵衛氏の写真が大好きで写真集も持っているので
その写真とすべてダブってしまうのだが、それでも見ていて飽きない。
恐らく、木村氏も田沼氏も「良い被写体だから・・・」だとか
「これはいい写真になるかも」などと思っては撮っていらっしゃらないのでは
ないだろうかとまた勝手に想像している。
どうしても、人間、そのような欲目が出るとただ技術的にキレイな写真に
なってしまって、その切り取った風景の持つ味だとか匂いが
伝わってこなくなってしまうのではないだろうか?
心のままに切り取った風景が、このようなすごいとしか言えない
作品を残したとしか考えられないからだ。
だから、宮本常一氏の写真なども当然、アタシは大好きだ。
宮本氏の写真はピンボケとかブレている物が多いのだが、
写真家ではないのだから、それでも良いのだ。
ような何を伝えたいか、撮った本人が何を感じたかが問題なのだと思う。
ちょっと、話は脇道にそれてしまったが、すごいとしか言えない
写真と、さまざまな方々のエッセイなどを載せているのだが、
よく注意して読むと、かなり資料としても使える本だ。

昭和生活文化年代記

1巻  戦前   三國一朗氏・編集   木村伊兵衛氏・写真
2巻  20年代 川本三郎氏・編集   木村伊兵衛氏・写真
3巻  30年代 諸井薫氏・編集    木村伊兵衛氏・写真
4巻  40年代 村松友視氏・編集   木村伊兵衛氏・写真
5巻  50・60年代 泉麻人氏・編集 田沼武能氏・写真

TOTO出版   各1800円+税
19 3月

路地やお神輿から読み解く・・・

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日本の各地、東京の各地から集まった方々が
都市工学などの視点から書いた本だ。
それだけに、なかなかおもしろい考察だ。
例えば、江戸時代の盛り場の断面図と
関東大震災後の同じ盛り場の断面図などを見て
その違いを目でわかるようにしてみたり、
築地の場外の路地性や、祭礼のお神輿の巡幸ルートから
江戸町人のコミュニティの考察なども書かれている。


江戸東京のみかた調べかた   鹿島出版会   2200円+税
            陣内秀信氏+法政大学・東京のまち研究会


★現在の東京は戦後にできあがった東京で東京=江戸ではない。
 また、東京都23区=江戸でも、下町=江戸でもない。
 そのことを踏まえて読んでいただきたい。
 この本の江戸の定義がかなりあいまいなので、
 昔からの江戸原住民以外の東京の人でも
 誤解を招いてしまうのではないか?と思われるふしが結構あった・・・・
  



12 3月

街の歴史から読み解く・・・・

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東京の千代田区の街の歴史について書かれた本。
主に麹町方面の歴史についてなのだが、
噺家の方や歌舞伎役者の方、大学教授からエッセイストの方々が
さまざまな角度から書いていらっしゃる。
例えば、江戸時代には神田上水や玉川上水があったのだが、
番長方面には引かれていなかった。
だが、番長方面には優れた上質の地下水があったので、
武家屋敷などを多く作ることになっただとか、
公共の近代建築のほとんどが何故、ジョサイア・コンドル氏の
設計だったのかなどという考察など書かれている。
できれば、千代田区の他の方面についての考察も欲しかったのだが
やはり真の東京のど真ん中というのは、アタシが生まれ育った千代田区の
神田あたりの文化、歴史と丸の内や麹町方面のそれとは
全く異なるのだからいた仕方ないかもしれない。
三遊亭圓歌さんの『昔は殿様、今は社長が暮らすまち』と書いて
いらっしゃった言葉がそれを物語っている。


東京ど真ん中物語  ひと まち 歴史
  麹町地区コミュニティ活性化委員会・編
文藝春秋企画出版部   1429円+税



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